作成日:
2024/10/30
更新日:
2025/10/17
はじめに
世界史については、中学校でも近代以降の歴史を学習しますが、高校に入ると一気に内容が増え、覚えなければならないカタカナや漢字の用語がたくさん登場するため、いきなり難しくなったと驚く人も多いのではないでしょうか。
覚えなければならない知識が多く、また単なる暗記だけではなく、世界中の出来事や時代の間のつながりも理解していないと解けないような論述問題も登場します。
とはいえ、日本史と世界史をどちらも学習する「歴史総合」は高校で必修科目となっていますし、「世界史探究」についても、特に文系の方々が共通テストや二次試験の受験科目として利用することも多く、高校生にとっても接する機会の多い科目です。
この記事では、定期テストから受験勉強まで使える、世界史のおすすめの勉強法や参考書をまとめて解説します。
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しかし、指導現場では以下のような悩みが生まれやすくなっています。
参考書や一問一答集の場所で覚えてしまっていたりと、知識が定着しているかの個人差がとても大きいが、客観的な定着度の確認は難しい…
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世界史で高得点を取るには?
定期テストでも受験でも、世界史の高得点を取るためには、
① 歴史の流れを理解すること(通史)
② 覚えるべき知識を、演習を通じてしっかり暗記すること
が重要です。いきなり一問一答やワークでやみくもに問題を解き進めたり、細かい知識を覚えていったりするのではなく、まずはざっくりと時代の大きな流れや出来事を理解し、イメージをつかんだ上で演習や暗記を進めると、とても効率的です。
世界史では世界中のことを扱っていくので、日本史と比べても特に、同じ時代に他の地域で何が起きているのかといった「時代の横のイメージ」を意識しておくことが大事になります。大きな流れがわからないまま進んでしまうと、頭が整理されず暗記の効率も落ちますし、共通テストの歴史総合や世界史探究で、思考力を問う問題に全く歯が立たなくなってしまうので要注意です。
①でイメージをつかむ際、おすすめしたいのが「授業動画」の活用です。時代の大きな流れを、教科書などのテキストで理解していくことは難しいですが、アニメーションのある映像で学ぶことで飛躍的にイメージしやすくなりますし、記憶にも残りやすくなります。YouTube上の良質な授業動画を、単元別・レベル別に探せる無料アプリokke(web版 / アプリ)など、便利なツールも使いながら、ぜひ授業動画で効率よく理解していきましょう。
②の暗記に関しては、見て終わりではなく、サボらずに必ず演習問題や一問一答に触れ、自分で知識をアウトプットすることを意識するようにしましょう。何度も知識を頭から引き出すことによって、記憶が定着していきます。
では、定期テストと受験勉強に分けて、より具体的な勉強のポイントを説明していきます。
定期テストの世界史の対策
定期テストでは、出題される時代や地域が決まっているので対策が立てやすいです。上の①②の流れはもちろん変わりませんので、とにかくまずは教科書の試験範囲をざっと何回か読んだり、映像授業を何回か繰り返して見たりしながら、試験範囲となっている時代や地域において「どこで何が起きていったのか」という大きな流れを理解しましょう。この段階では、特に覚えようとしなくても大丈夫です。
そして、学校から課題として出されているワークや、配布されている一問一答を通じて、テストに出そうな細かい知識を暗記していくようにしましょう。この際、答えを見ながら確認するような勉強をしてしまうと、「なんとなく覚えている」状態になってしまい、いざ定期テスト本番になると思い出せない、という事態になってしまうので、自分で100%知識を思い出せるかを確認するために、しっかりと答えを紙に書きながら進めるのがおすすめです。
また、よく陥りがちなのが、「場所で答えを覚えてしまう」状態です。これでは、問題の順序が変わると思い出せなくなってしまいます。もし余裕があれば、定期テスト対策の仕上げとして、適当に試験範囲を開いて解いてみる、といった勉強をしてみましょう。下で紹介するDr.okkeのようなテスト演習ツールに頼るのもおすすめです。
受験に向けた世界史の対策
受験では、定期テストと異なり、基本的に全ての時代や地域が出題範囲となるため、どこが出題されてもいいように知識を定着させておく必要があります。
よくありがちなのが、定期テストの際に一夜漬けで暗記し、定期テストが終わるとその範囲を完全に忘れてしまう、という勉強ですが、この勉強を続けていると、受験に向けた勉強を始めるときに、また一から全ての時代の知識を覚えないといけないことになり、とても時間がかかってしまい効率が悪いです。
受験を見据えるのであれば、なるべく定期テストの際に、上で説明した通りイメージの理解とアウトプットを通じた暗記を行い、定期テストが終わった後も、模試の前や夏休みなどの長期休暇を活用し、ときどき復習しておくのが理想です。ノートの復習でも良いですし、薄い問題集やDr.okkeのようなテスト演習ツールを通じた演習もおすすめです。知識を何度も繰り返しアウトプットすることで、長期的な記憶へと変えていくことができます。
このような「知識のメンテナンス」ができていると、受験に向けた勉強にスムーズに移っていくことができます。
また、受験に向けての勉強としては、上の定期テスト対策で紹介した①②の土台に加え、
③ 共通テストや二次試験の出題形式に合わせた演習
を行っていく必要があります。
例えば共通テストでは史料や表の読み取り力や思考力が問われる問題が出題されたり(後述)、国公立大学などの二次試験では論述問題が出題されたりします。
あくまでも、①②を繰り返し、知識を定着させることが前提になりますが、その先に、頭に入れた知識を結びつけ、どのように表現するかを学んでいく必要があるのです。
大学入試の世界史を突破するためには、単に各時代の出来事を暗記すれば終わりだというわけではなく、志望校の出題形式に合わせ、この③の演習に時間をかけていく必要があるのだということをぜひ頭に入れておきましょう。
※ 史料の読解力や思考力が問われる共通テストの問題例


(2023年度本試験より引用(問4、問5は省略している))
参考書の選び方とおすすめの参考書
まず、ここまでの攻略方法をまとめると、世界史の勉強としては、以下の流れで進めていくのがおすすめです。
① 歴史の流れの理解(通史)
→ 時代や各地域の大きな流れやストーリー、出来事の間のつながりなどを理解すること
② 演習を通じた暗記
→ 覚えるべきところを、演習を通じてしっかり暗記すること
③ 受験の出題形式への慣れ
→ 共通テストや志望校の二次試験の出題形式に合わせて、実践形式の演習で形式に慣れること
受験勉強においては、①②は、時代や地域ごとに区切って行き来するようにしましょう。つまり、全てのテーマを学んでから演習に取り掛かるのではなく、一つのテーマを理解したら、演習で暗記・定着させ、次のテーマに移る(ときどき前のテーマも復習)、という進め方が効率的です。
では、それぞれの目的に対して、おすすめの参考書や問題集を見ていきましょう。
世界史の参考書にはさまざまなものがあるため、適当に買うのではなく、「いま自分は、何をできるようにするために参考書を買おうとしているのか」を具体的に考えてから選ぶのが大事です。
歴史の流れを理解する(通史)のにおすすめの参考書
まずは、定期テスト対策や受験勉強において、歴史の流れ(通史)を理解するのにおすすめの参考書を紹介します。

予備校の授業を本にした通史の参考書です。内容が詳しくかなりボリュームがありますが、手書きのイラストや地図があるのでとても読みやすく、4冊に分かれているので進めやすいです。
また、別冊で付いている授業プリントや世界史年表が圧巻で、時代の流れや重要テーマがコンパクトにまとめられており、凝縮されたエッセンスのみをいつでも復習することができます。読み終えて演習に移った際にも、手元に置いて復習したい、世界史学習の相棒になる参考書です。

教育系YouTuberのムンディ先生が出されている、通史のストーリーを理解するための参考書です。動画でのわかりやすさをそのままに、参考書のタイトルの通り、読んでいくととてもスムーズに歴史の流れが理解できます。
受験対策として独学で進めるもよし、学校の授業でよくわからなかったところを定期テスト前に一気に復習するもよし、いろんな使い方ができる参考書です。

アニメーションイラストが付いていて、とても読みやすい通史の参考書です。文章も語り口調で読みやすく、歴史の流れがビジュアルでまとめられています。
また、レイアウトが特徴的で、文章の横に空白があったり、右ページがノートになっていたりして、自分で覚え方や補足などを書き込みやすくなっています。そのため、演習で新たに得た覚えておくべき知識などを、この1冊にまとめていくのもおすすめです。
時代ごとに3分冊になっており、それぞれ薄いので挫折しにくいのもポイントです。ただ、問題演習は付いていないため、アウトプットは別で必要であることに注意しましょう。

世界史でもっとも定番と言える教科書です。教科書を取り扱う書店で定価で購入することができます。すべてのテスト対策に必要な知識が網羅されており、この1冊を全て完璧にすれば世界史で怖いものは無くなります。やはり教科書は避けては通れません。
ただ、教科書らしくとてもコンパクトにまとまっており、知識が全く無い状態だと、読み進めにくい方も多いと思います。その際は、上の通史の参考書や授業動画もぜひ活用してみてください。
こちらの教科書の本文の流れに沿って書き込み式で学べる詳説世界史ノートや、内容をさらに掘り下げて学べる詳説世界史研究、また、なんと英語で学べる英文詳説世界史なども販売されています。

どうしても文章を読むのがあまり得意ではないという方は、ざっとマンガで歴史の流れ(通史)を理解してしまうのもおすすめです。このマンガ参考書は、古代〜近代と近現代に分かれており、サクッと読み進められます。

こちらは、YouTubeでも授業動画を出されている、ユーテラの佐藤先生によるマンガ付き参考書です。上で紹介した新マンガゼミナールは白黒ですが、こちらの参考書はフルカラーで読みやすく、ストーリーを学べるマンガ部分に加えて、文章による詳しい説明もついているので、本格的に通史を学ぶことができます。
演習を通じた暗記におすすめの参考書
世界史の学習では、上で紹介したような参考書で歴史の流れやストーリーを理解した上で、覚えるべき知識をしっかりと暗記していく必要があります。そのためには、自分で知識を何度も思い出す「アウトプット」の訓練がとても重要です。
まずは、学校でワークなどが配られている場合には、定期テスト対策としてはぜひそれを活用してみてください。もし配られていない方がいたら、上で紹介した詳説世界史ノートなどの書き込み式ワークもおすすめです。
また、受験に向け、知識の暗記を進めていくための参考書として、やはり一問一答は欠かせません。ここでは、世界史の知識の暗記におすすめの一問一答を紹介します。

一問一答では、山川・東進・Z会のものも有名ですが、この旺文社の一問一答の大きな特徴は、レベル分けされている点です。
他の一問一答では、問題ごとにレベルが振られているため、難しいものまで覚える必要がない場合には、その問題を飛ばしていく必要があります。そのため、人によっては学習計画を立てにくかったり、進めにくかったりといった状況も出てきます。その点、こちらの旺文社の一問一答では、レベルによって章やページが分かれているので、とても進めやすくおすすめです。
一問一答を使う上で注意したいのが、一問一答はあくまでも知識の暗記に特化した参考書だという点です。そのため、歴史の流れがわからないままいきなり一問一答に取り組むのではなく、上で紹介したような通史の参考書で歴史の流れやストーリーを理解した上で、一問一答を通じて覚えるべきところをしっかりと暗記していくようにしましょう。
演習の際におすすめな知識まとめ本
受験に向けて演習を進める上でとてもおすすめなのが、覚えておかないといけない知識が一冊にまとまった、「知識まとめ本」です。
もちろん、上で紹介した通史の参考書を、そのまままとめ本として活用しても良いのですが、実はこれから紹介するように、もっとコンパクトに知識をまとめてくれている参考書があるので、それをメインにして、演習を通じて暗記事項が出てきたら書き込んでいき、「この本さえ見れば、知識の復習ができる」という状態を作っておくのがおすすめです。共通テストや二次試験の本番会場に持っていって、試験時間前の直前チェックとしてもとても使えます。

見開き1ページで、左ページには表で重要テーマの知識が整理されており、右ページには文章型の一問一答が載っているというレイアウトです。そのため、時代や各地域の全体像や歴史の流れをしっかりとイメージしながら重要な知識を復習することができます。
200ページとコンパクトで、共通テストから二次試験まで、とても重宝する1冊です。

このまとめ本の特徴は、なんといってもフルカラーの見やすさです。図や表がカラフルにまとめられています。また、章ごとに一問一答テストと思考力問題があり、論述問題も紹介されているため、軽い実力試しができます。

年号の暗記のための語呂(ゴロ)はもちろん、その出来事の背景や経過など、前後の歴史の流れのポイントも解説されていて、出来事の間の繋がりも押さえられる点が、とても画期的でおすすめです。
英単語帳のターゲットと同じサイズ感で、コンパクトで持ち運びしやすいのもポイントです。

こちらは、なかなか頭を整理しにくく覚えられない「文化史」に焦点を当てて、時代と分野ごとに知識が整理されているまとめ本です。赤シートで覚えられるようになっています。
人物についての詳しい文章での解説もあり、パラパラ見るだけで学びになる参考書です。こちらも英単語帳のターゲットと同じサイズ感で、コンパクトで持ち運びしやすいです。
共通テスト対策におすすめの参考書
上でも解説した通り、共通テスト対策としては、歴史の流れの理解や知識の暗記に加えて、出題形式に慣れることが重要です。
あくまでも知識が土台になるので、まずはこれまでに紹介した参考書を通じて、各時代の流れや知識を入れる必要があります。その後は、共通テストに向けて、頭に入れたそれらの知識を自由に取り出せるようにし、結びつけ、応用できるように練習していく必要があります。また、史料の読解力や図表の読み取り力も試されます。
ここでは、共通テストに向けたおすすめの参考書を紹介します。歴史の流れの理解や知識の確固たる土台に加えて、これらでしっかり形式に慣れていけば、共通テストで8割(80点/100点)以上が見えてきます。
](https://framerusercontent.com/images/ZYN6E1N7K3HNW2sCteZumouEU7I.jpg)
共通テスト用の問題集は多く出版されておりますが、この集中講義の特徴はなんといっても「講義」と「演習」がセットになっている点です。
講義のセクションでは、押さえておくべき必要な知識が必要十分にまとめられており、知識の復習や整理ができます。また、演習のセクションでは、実際の共通テストなどの過去問から、学習効果の高い問題が抜粋されており、実践的な演習ができます。
歴史総合にも世界史探究にも対応している点もありがたいポイントです。
二次試験対策におすすめの参考書
では、二次試験の対策としておすすめの参考書を、レベルで分けながら紹介します。まず大事なのは、志望校の二次試験の出題形式を知ることです。話はここからです。
例えば、私立大学では知識問題を出題する大学が多いかと思いますが、国立大学では論述問題を出題する大学もあります。また、論述問題と一口に言っても、50文字程度のものから、600文字程度のいわゆる大論述問題まで、さまざまな出題がなされます。出題形式によって対策も変わってくるため、まずは志望校の二次試験の出題形式を知るところから始めましょう。
下では、論述問題を扱う参考書も掲載しているので、論述対策が必要な方もぜひ参考にしてみてください。
MARCHレベルまでの対策におすすめの参考書

他の科目でも評判の良い、旺文社の基礎問題精講の世界史版です。2ステップに分かれているのがポイントで、STEP 1(基本)は日東駒専レベル、STEP 2(実戦)はMARCHレベルとなっており、自分に必要なレベルの演習をコンパクトにできるのでおすすめです。

私立大学の過去問が整理された、全181問の網羅型の問題集で、MARCHレベルまでがメインとなっています。解説が詳しく、こちらも正誤問題の解説ではしっかりと他の選択肢も解説されています。解説中の重要語句を赤シートで隠せるようになっていたり、問題の目安回答時間が書いてあるのもポイントです。
2011年出版で少し古いのが欠点ですが、東進の世界史一問一答と併用しやすい問題集なので、東進の一問一答を使っている方には特におすすめです。
早慶レベルの対策におすすめの参考書
![HISTORIA[ヒストリア]世界史精選問題集(Gakken)](https://framerusercontent.com/images/uhdMDNRVoyNCPlD3FzvaAdFLcg.jpg)
論述問題は載っておらず、特に私立大学の二次試験対策におすすめの問題集です。過去問とオリジナル問題を混ぜながら、あらゆるテーマを網羅する汎用的な「究極の100題」として、問題が厳選されているのがポイントです。100題とはいえ、それぞれの問題の中に多くの小問があり、ボリュームは多いですが、これ1冊でMARCHレベルまで対応できます(一部早慶の問題も収録)。
また、解説が詳しいのも大きな特徴で、正誤問題の解説ではしっかりと他の選択肢にも言及されているなど、知識が整理されます。用語については、志望校によって覚えるべきかどうかの目安が書いてあるので学びやすいです。

Z会のオリジナル問題が100問掲載されており、難関大受験までカバーできる問題集です。回答の目安となる時間数も記載されていて、実践的に演習できるのがポイントで、過去問に入る前や過去問と併用しながらの仕上げ用としても効果的です。
短めの記述問題も収録されており、解説も詳しく記載されています。
論述問題の対策におすすめの参考書

難関大受験生向けの問題集です。基本的には早慶レベルの最難関私立大学の過去問が掲載されていますが、最後の4題が論述問題パートとなっており、国立最難関大学の過去問も含む、50字から400字程度の論述問題が16問収録されています。
難易度が高めですが、解説が詳しく、世界史が得意な受験生にも学びの多い1冊です。

論述問題に特化している山川の問題集で、頻出テーマの論述問題に対して、まずはよくある答案と、その採点内容が例示されています。その次に、空欄を埋めながら合格答案を仕上げられるようになっており、知識もアウトプットで復習できるようになっています。
「なぜそれに言及しないといけないか」や具体的な採点基準までとても詳しく学べて、25問の基礎問題、15問の発展問題を通じて、あらゆる論述問題に太刀打ちできる力を身につけられる1冊です。

「段階式」という名の通り、50文字程度から500文字程度まで徐々に論述問題の文字数が増えていく問題集です。2005年出版と若干古いですが、志望校に合わせて効率よく演習ができるのが特徴です。
生徒の答案の採点例もあり、また採点ポイントも詳しく書かれているので、実践的に論述問題の攻略法を学ぶことができます。テーマごとに時代の流れも解説されており、知識を復習できる点と、問題のみがまとまっていて復習しやすい点もポイントです。

東京大学や一橋大学をはじめとする国立最難関大学の過去問を中心に、60字程度から600字の大論述までの論述問題が収録されています。例題が75問、練習問題が116問と、かなりの問題数をこなすことができます。
まず第1章で論述問題へのアプローチがまとまっており、そのあとは通史とテーマ史でセクションが分かれているのもおすすめポイントです。解説では、書くべき内容がメモで可視化されており、わかりやすくかつ実践的に学べます。問題のみがまとまっていて復習しやすい点もポイントです。
学習塾での参考書の扱い方
学習塾では、生徒のモチベーションを上げて、生徒の現状にあった参考書に取り組んでもらい、定着させていくことが求められます。
特に世界史は、範囲も広く、暗記がメインとなるため、なかなかやる気が上がらない子も多いかと思います。その場合には、上で紹介したような取り組みやすい分冊の参考書を勧めたり、ICTツールを活用してゲーム感覚で進められるようにしたりすることでやる気が上がることもあるでしょう。
また、生徒の「やった」「覚えた」という言葉には大きな個人差があり、自分で知識を思い出せるまで定着しているかは全くの別問題です。世界史は範囲が広く、やはり知識を定着させることがとても大事になってきます。単に生徒に「参考書をどれくらい進めたか」を聞いて確認するのではなく、テスト形式の演習で実際に解いてもらって、「どれくらい定着しているか」を客観的に確認することが重要で、ここに先生の大きな価値があると言えます。
生徒としても、ただ参考書や一問一答を読み進めていくよりも、テスト形式の演習で短期目標があった方が、学習のモチベーションが大きく高まるでしょう。
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とはいえ、塾でテストを作って、採点して、エクセルに打ち込んで、というのはとても大変ですし、先生の個人差も出てしまいます。
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(出題範囲・レベル・問題数・制限時間などを柔軟に選択できる)
加えて、テストを受けた直後に自動採点で結果が表示され、それぞれの問題に、手書きの図や別解なども含めた詳しい解説も付いているため、生徒の理解が深まります。
テストの結果は瞬時に先生にも共有され、生徒の理解度を詳細に分析したり、タイムリーな声掛けを行ったりすることで、生徒もモチベーションが上がります。過去のテストのデータも自動で蓄積されていくので、保護者様への共有も簡単にできます。
また、生徒ごとに、客観的なデータが自動で蓄積されていき、対策すべき単元などが一目で分かるので、参考書の学習計画も立てやすくなります。解けていない問題のみでの出題も可能です。

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まとめ
本記事で紹介してきた通り、世界史には素晴らしい参考書がたくさんあるので、自分にとって本当に必要な参考書を使って理解や暗記に取り組めば、定期テスト・共通テスト・二次試験どの試験であっても、必ず点数を飛躍的に伸ばしていくことができます。
そのためにも、本文でも触れた通り、以下の世界史の勉強法の流れを意識して、自分に必要な参考書を選ぶようにしましょう。
① 歴史の流れの理解(通史)
→ 時代や各地域の大きな流れやストーリー、出来事の間のつながりなどを理解すること
② 演習を通じた暗記
→ 覚えるべきところを、演習を通じてしっかり暗記すること
③ 受験の出題形式への慣れ
→ 共通テストや志望校の二次試験の出題形式に合わせて、実践形式の演習で形式に慣れること
また、世界史の参考書学習でよくやってしまうのが、「読んで理解しただけで、覚えた気になってしまう」という間違いです。読んで理解できることと、自分で思い出せることの間には、とても大きなギャップがあります。
わかりやすい参考書であればあるほど、読んで終わりになってしまうことが多いので、成績はアウトプットで伸びていくんだということを常に意識して、いつも自分で各テーマの流れや知識を思い出すクセをつけたり、演習用の問題集を活用したり、最後に紹介したDr.okkeのようなテスト演習ツールを活用したりして学習を進めていくようにしましょう。何度も言いますが、世界史は範囲が広く、知識を定着させることがとても重要で、そのためには、それぞれのテーマについて自力で流れや知識を思い出すアウトプットが必要不可欠なのです。

執筆者
株式会社okke代表。ラ・サール中高、東京大学工学部計数工学科卒。
財務省に勤務したのち、アメリカ・UCLAでMBAを取得し、能動的に学ぶ人を社会に増やすべく、okkeを起業。
Dr.okkeのコンテンツを作っています。




