作成日:
2026/01/19
更新日:
2026/01/19
はじめに
新課程となって2回目の共通テストが、2026/1/17(土)・1/18(日)に実施されました。
この記事では、昨年に引き続き、新課程から必修化された「情報Ⅰ」の実際の出題を踏まえ、試験問題を読み解き、出題の意図を紐解くとともに、その傾向を踏まえた今後求められる対策法についてご紹介します。
共通テスト2026の情報Ⅰの概要を知りたい方や、共通テストの対策法になかなか自信を持てない方に対して、参考になれば幸いです。
第1問
第1問は今年も4つの問いに分けての出題となりました。
問1では「記憶装置」「情報セキュリティ」について問われました。
昨年の「デジタル署名」「IPアドレスの枯渇」に比べると、実社会における問題の知識というよりは情報空間およびコンピュータについての知識を問う問題となっていることが印象的です。
問2では「2進数」「16進数」の考え方の確認をベースに、「ビットリバース」のようなビットに関する処理について問うています。
昨年の「7セグメントLED」の出題に対応する形で今年もここで2進数を扱う問題が出題されました。
「4桁の2進数」=「1桁の16進数」であることから、各行が16進数では1文字に対応していることを理解し、変換が行対称または列対称な図案を作成すること、と理解できれば比較的簡単に解ける問題となっています。
しかし、「2進数」「16進数」の2つが登場することから、混乱した学生も多かったのではないでしょうか。
また、昨年に比べると、問1同様に「実社会との結びつき」といった面ではややわかりにくい出題になっているように思います。
問3では、「アプリケーションの設計」に関する設問です。
アプリケーションを設計する際に設定する生年月日の「初期値」がどのような値であれば良いかを検討する、という、昨年の「チェックディジット」同様にかなり実践的な問題となっています。
問題文の長い文章の中で要点を素早く掴めるかどうかも重要であり、残り時間に余裕を持つためにも、こういった問題は可能な限り素早く処理することが重要と言えるでしょう。
問4は、「電子メールの送受信の仕組み」についての出題となっています。
電子メールの「誤送信」時に、どこまでメールは到達できているか…という、こちらも非常に実践的な問いとなっています。
日頃から利用されている「メール」がどのようにして送れているか、受け取れているかのイメージを正確に持てているかを問うています。
電子での情報の移動経路のイメージを把握できていることが求められています。実際の郵便物の配達になぞらえるなどして正しく理解しておくことが必要です。
また、その中で「サーバ」「ドメイン」「DNS」といった知識も正しく把握しておく必要があります。
以上、第1問について見てきました。
変わらず実践的な内容を扱っていましたが、昨年と大きく変わったのは、より情報に関連する知識を必要とする問題が増えたことだと思います。
日頃触れている仕組みに対して「どういった仕組みで動いているか」といったことへの興味関心を持つ必要性があることはもちろん、その上で各種用語についても正しい理解が求められるようになりました。
第2問
今年も第2問はA, Bの二部構成となっています。
Aでは「住基ネット」をテーマとした住民情報の確認のための手法についての問題が出題されています。
冒頭の文章を読むと「住基ネット」そのものに関する設問と身構えてしまいますが、実際は住民票のような紙媒体に頼らずに、住民情報を正しさを証明しながら伝える方法について考える設問となっています。
役所が署名付きのデータを発行するパターン
トークンを提出先に渡して委任するパターン
役所は真偽の検証(照合)のみを行うパターン
の順に、課題を踏まえながらステップアップしていく問題となっており、昨年の「レシート」に関する設問と同様に非常に実践的な内容となっています。
このような問題に対応するためには日頃から「なぜ紙媒体があるのか」=「電子化の難しさ」について考えることが有効です。
Bでは、「透過画像の重ね合わせ」についての問題が出題されました。
AND / OR といった論理についての理解が試されており、ひいては「ビット」に対する感覚がないと難しく、混乱する受験生も多い問題となっていたのではないでしょうか。
そして、ビットに対する理解があったとしても、特に「白」が1111、「黒」が0000ということをつい逆に捉えてしまったりすると大幅な失点につながりかねない問題となっています。
日頃から透過した画像を重ね合わせる、ということ自体は何気なくやっている受験生も多いとは思いますが、ここまで処理について検討をしている受験生は珍しいでしょうから、昨年の「乱数を用いたシミュレーション」に続き、対策を行うというよりは問題文を読みながら落ち着いて処理していくことが求められているように思います。
第3問
第3問は昨年同様、プログラミングについての問題です。
問1で手作業で考え、問2でその考え方をプログラミングに落とし込み、問3でコードを活用して課題を解決する、という流れは昨年度同様で、「プログラミングによる課題解決」という単純明快なテーマに沿って出題されています。
Python / JavaScript等のプログラミング言語や、それが難しいようであればビジュアルによるプログラミングなどを活用し、「アルゴリズム」=「コンピュータにとっての考え方」のイメージを掴むことが必要です。
この第3問が最も対策しやすいと思いますが、この問題に関しては机に向かって勉強する、というより実際にパソコンで動くスクリプトを書く練習をした方が近道のように思います。
第4問
第4問も昨年同様に「データサイエンス」に関する問題です。
昨年は「尺度」についての知識が求められましたが、今年は求められる知識は「オープンデータ」のみで、あとは問題文に対しての理解力が求められる展開でした。
昨年同様に散布図および相関についても出題がありました。ベースとなっているのは気象庁のオープンデータであり、「欠損値」といったデータ処理の基本について扱ってはいるものの、以降は数学Ⅰの「データの分析」にかなり近い内容となっています。
「オープンデータを使って様々な分析を行い、課題を解決できるかどうか」を一緒に考えていくような設問になっており、社会に出た後もこういったアプローチをとってほしいという意図と考えられます。
出題傾向を踏まえた共通テスト情報Ⅰの対策法
まず、昨年度は初年度ということもあり、比較的容易な問題が多くありましたので、昨年度に比べる難化したと言えるでしょう。
その背景には、数学的要素の増加や情報科学寄りの知識も求められていることがあります。
そういった傾向を踏まえて、今後の共通テストの情報Ⅰに対してどのように対策していくべきかを考えます。
2回目の共通テストを終えて、第1問・第2問は実践的な内容、第3問はアルゴリズムについての設問、第4問はデータサイエンスに関する設問、と構成はほぼ固まりました。
特に対策を行いやすいのは第3問の「アルゴリズム」で、これはプログラミングをある程度実践していれば解ける問題となっています。また、第4問の「データサイエンス」についても、問題文およびデータを読み込めば解けるものが多いです。
一方で、第1問・第2問については身近な題材をもとに出題されることもあり狙っての対策は難しく、日頃から身近な内容を題材として捉えられるかが肝となりそうです。
今後の対策としては
たとえば「選挙の投票はなぜ電子化されないのか」など、アナログな作業を電子化する上での課題を探ること
日頃の課題を題材とし、アナログ・デジタルの両面から解決する方法について考え、プログラミングにおける「アルゴリズム」のイメージを掴むこと、また、可能な限りプログラミングを実践すること
それらの課題解決の中で出てくる「用語」について曖昧な理解のものをなくすこと
この3点を意識して勉強していく必要があります。
まとめ
本記事では2回目となる共通テスト「情報Ⅰ」について見てきました。
今年は昨年に比べると難しく感じられた受験生の方も多かったのではないかと思います。
知識を問う問題についてわからないのは仕方がないですが、知識なしでも情報科学の考え方を身につけた上で問題文を正しく読み解けば解ける問題が8割程度といったところですので、
「仮に知らない用語について問題が出題されたとしてもそこは割り切って他で点数を稼ぐ」という意識が重要なように思います。
そして昨年に引き続き題材および内容は実践的なものも多かったです。
「試験勉強」という意識を強く持ちすぎず、指導者の方も受験生の方も身近な題材を活用するなどして「社会に出てからも役立つ内容」として楽しく学んでいけると良いですね。
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執筆者
株式会社okke代表。ラ・サール中高、東京大学工学部計数工学科卒。
財務省に勤務したのち、アメリカ・UCLAでMBAを取得し、能動的に学ぶ人を社会に増やすべく、okkeを起業。
Dr.okkeのコンテンツを作っています。
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